なぜAmazonの価格変動は激しいの?Keepaで仕組みを丸裸!【分析方法とマインド紹介】

イッチー
イッチー

皆さんこんにちは、イッチーです!
本日は、物販で効率的に作業するのであれば絶対に欠かせない「Keepa(キーパ)」を使ってAmazonの仕組みを丸裸にしていきます!ご自身のリサーチにも役立つと思うので是非覚えていってください。

おじチャレブログの執筆者

物販未経験・PC苦手な59歳のおじさんが、
2020年に副業で始めた国内メーカー 仕入xAmazon販売。開始10ヵ月で月利50万円以上達成し、2021年に法人化しています。苦労話も泥臭い所もリアルに共有中!!楽天・Yahooショッピングへの販路展開も無事安定化することができています。

この経験談(実際のデータやその時の心境、何を重視して行動していたか等)を共有できたらと思い投稿していきます。初心者にも再現性が高く、慎重に安全に副業収入ビジネスを始めたい人はピッタリな方法です。少しでも、皆さまの役にたつ内容があれば嬉しいです。(記事は主に、アマゾンネット販売のお話ですが、いずれ販路展開時のお話も共有していきます)。

※当ページの情報は執筆時点のものであり、最新の情報は各サービスの公式サイトよりご確認ください。
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仕入れをしていると時折、

メーカーに 『どうしてあんなに一斉に価格が落ちていくの?』と質問を頂くことがあります。

答えは、”多くの出品者が価格自動追尾システムを使って最安値に合わせる設定をしている為”です。

図:価格競争(価格崩壊)のからくり

要は、出品者が増えたことで需要量よりも供給量が増えて、少しでも不良在庫になる前に減らそうと価格が下がる。

特に、相乗り販売のプラットフォームだと1円でも高いと売れないので、お金を払ってでも自動追尾システムを導入する人が多くいます( = カートボックを取るため)。

一方で、楽天のようなテナント型だと”同じページ”での販売ではない為、一斉に価格が下がることは少ない。スーパーごとに価格が違うのと同じようなイメージです。

この記事では、下記の4点について解説していきます。

本記事の内容
  1. 何故、Amazon販売プラットフォームは価格変動が激しいのか
  2. ツール(Keepa)を使った価格推移の確認方法
  3. 価格が下がった時に考えるべきこと
  4. 価格が下がった時にとるべき行動は  (←実はチャンス)

それでは、より詳しくやっていきましょう!!

目次 Table of Contents

1. 激しい価格変動を引き起こすAmazon販売プラットフォームの仕組み

3大EC(エレクトロニック・コマース)モールは、

Amazon、楽天、ヤフーショッピングと言われており、最近ではshopifyやbase等様々な経路でネット販売が簡単にできるようになりました。

Amazonの販売プラットフォームは、楽天・ヤフーショッピングとは少し異なる『マーケットプレイス型』の販売形式と言われており”システム内に膨大な商品リストがあり、その中から自分が販売する商品を選ぶ・登録する”形となる。

結果、同一の商品を販売する場合は、全員が同じページで”相乗り販売”をすることになります。

例えば、お店の中でパンAがラックの上に陳列されていて、それぞれ売主が違う人ということです。

amazon marketplace image
《図1: マーケットプレイス型イメージ》

一方、楽天の『テナント型』は”それぞれの出品者がそれぞれの商品ページを作る”形式です。販売開始までの手間という意味では、Amazonの方が簡単です。

マーケットプレイス型
テナント型

当然、マーケットプレイス型にはデメリットもあり店舗の特徴や独自性等は出しずらく商品自体のブランド力や価格が重要となります。

そうすると・・こんな疑問持ちませんか?

のりちゃん
のりちゃん

むむむ・・商品が売れたら誰から売れるの?

イッチー
イッチー

そう!そこにAmazon独特な『カートボックス』が適応されます

1.1 売れる為に必須のAmazon「カートボックス」

Amazonでは新品を販売する場合、『カートボックス』の権利を持っている人が優先的に売れる仕組みになっています。(※中古は、例外)

下記の図で説明すると、商品を陳列する時に”自分のスナック菓子Aを他のスナック菓子Aより手前”における権利のことです。当然一番前にあれば売れやすくなりますよね?

《図1.1 マーケットプレイス型》

下記が実際のAmazon商品ページで見える『カートボックス』です。

《図1.2 カートボックス実例》

ほとんどの購入者様は、この画面を見たときに黄色いボタンに書かれた「カートに入れる」や「今すぐ買う」をクリックされると思います。

その時売れるのは、カートボックスを獲得している出品者です。

いかに、Amazon販売においてカートボックスの獲得が重要かわかってもらえましたでしょうか。

カートボックス獲得の条件は、【サクッと解決】Amazonカートボックスが取れない理由5選と有効策で詳しく解説しています

1.2 月間販売個数を取り合う「相乗り販売」

「相乗り販売」だからこそ、小さな価格の変化にも左右され他のECプラットフォームより下がりやすい構造になっています。

月間販売個数と出品者数が大きく価格の変化に関わってくるので詳しく解説いたします。

Amazonでの月間販売個数は、基本的に一定です。(※例外は、メディアやSNSで認知度が爆発的に上がった時や販売価格が著しく落ちた時です。)

例えば、下記の商品の月間販売個数はおおよそ70個前後。

《図1.2.1 キーゾン月間販売個数》

そして、この月間販売個数70個を同一の商品を販売するライバル出品者と取り合う構造となっています。

例えば、ライバルが9人 (自分を入れて10人) いれば、一人当たり7個売れるという考え方です。

下記の《図1.2.2》は、出品者数が増えることで在庫の保有期間がどのくらい変化するかを数値化した図になります。

《図1.2.2 出品者増減の影響》

10人増減するごとに、1.5~2.0倍の期間に変動することがわかります。

出品者が保有期間に耐えられなくなった場合、早く売り抜ける為に価格を下げる。

そして、他の出品者もカートボックスを獲得する為に自動追尾システムを使って1分程で同じ価格に変り、これがループすることで価格崩壊がおこります《図1.2.3》。

《図1.2.3 価格変動の流れ

2. 価格推移をグラフで可視化・活用する方法

Google Chromeの拡張機能「Keepa」を活用して、グラフ化します。

≪図2.1:Keepa価格推移の見え方≫

また、Keepaを活用することで下記の4つがわかるようになります。

  1. 掲載開始から現在までの推移がわかる
  2. 在庫切れ期間がわかる
  3. 底がわかる
  4. 仕入時・買い時が予測できる

2.1 掲載開始から現在までの推移がわかる

商品ページの下部分に出てきた”全期間”を選択すると過去すべての動きが可視化できます。

商品の全体的なトレンドが可視化されているので、仕入判断に役立ちます。

《図2.1.1 全期間の例》

《図1.2.3 価格変動の流れで解説した、出品者の増加が価格を著しく下げた綺麗な例です。

《図2.1.2 出品者増減と価格への影響》

2.2 在庫切れ期間がわかる

出品者数及び価格線が消えていれば、在庫切れを示します。

《図2.2.1 在庫切れの例》

在庫切れを起こしている場合は、供給が追い付かないほどの人気商品なのか、季節性の商品なのか、それほど売れないので補充数が少ないのか等仕入れる前に確認しましょう。

2.3 底がわかる

全期間を選択すると急激に出品者が増えたタイミングで底を付けたのが確認できる。

頻繁に安値を更新するような要注意な商品なのか等を確認する時に活用します。

《図2.3.1 全期間の底》

過去3ヵ月に設定を変更すると価格が一定に保たれているのが確認できる。

《図2.3.2 3ヵ月の底》

2.4 仕入時・買い時が予測できる

出品者推移のグラフを確認して、出品者数が上向きトレンド(赤矢印)であれば、”買い時”。下向き(青矢印 )であれば、”売り時”です。

出品者数の増加と価格の関係は、人数が増えると供給が必要以上に増えるので、在庫保有期間が伸びて価格を下げて在庫をさばこうとする。

人数が減ると供給が減って希少価値が上がるので、価格を上げる。

《図2.4.1 買い時の合図》

3. 価格変動が激しい時に考えるべきこと

Amazonの相乗りプラットフォームを活用している以上、一度は価格変動が激しい商品を取り扱うことになると思います。

その際に、考えるべきことは…

機会損失(商品回転率への影響)の可能性

3.1 機会損失(商品回転率への影響)

商品の仕入判断を行う時は、今の出品者数に対して、毎月何個売れるか(= 商品回転率)を把握した上で仕入れいる出品者が多くいます。

例えば、毎月50個売れる商品で5人売り出している場合は、一人当たりおおよそ10個売れる。だから、今月も10個仕入れようのようなイメージです。

仮に、5日の間で出品者の数が倍増した場合、50個売れる商品に対して、10人になったので、1カ月あたりは5個に減少。

つまり、1ヵ月分 の在庫 (10仕入/月10個) のはずがいつの間にか2ヵ月分 (10仕入/月5個) に増えているといったのが状況。

1ヵ月伸びることで、仕入れ額分は現金化されずに商品のままの状態が長引く。

この期間に利益の出る商品があるけど資金がないくて仕入れられなかった・・これを、機会損失と呼びます。

あくまで機会損失は可能性の話なので、ご自身で”1カ月伸びたのを我慢” vs ”損を出してでも現金化する”を天秤にかけて判断することが必要です。

4. 価格変動が激しい時に取るべき行動

価格の変動(主に下落)は、望ましくない現象ではありますが、捉え方を変えると実はチャンスでもあります。

  1. メーカーとコミュニケーションを取るチャンス
  2. 他の出品者の損益分岐点が大体わかる
  3. 次の損失を未然に回避

4.1 メーカーとのコミュニケーション

メーカーは、自社ブランド商品を大切にしており品質やイメージに影響を与える販売価格の崩壊はとても気にします

基本的に、価格崩壊が起こると商品を取り扱いたい人も減り彼らの収益も当然減ります。
この前まで、注文が殺到していたのに1か月後には、出品者が皆そっぽを向いているということは実際に起こります。

そんな時、情報共有・改善案を提案してくれるAmazon出品者がいれば信頼関係が生まれますよね。
自分だけの掛け率や仕入れを手にするチャンスです。

4.2 他の出品者の損益分岐点を把握

メーカー取引のメリットの一つが、定価と自身の掛け率がわかっていることです。

そして、メーカー直取引の場合、基本的に間の業者を通っていないので最安値付近で仕入れられている可能性が高いです。

つまり、自分の損益分岐点は他の人の損益分岐点と同じかそれ以下か。

この数字を応用して、他の出品者が損を出してまで売っているのか、はたまた自分より安い掛け率で仕入れているのかがわかります。

価格崩壊が起こってもどこかでは止まります。

さすがに、これ以上は損出せないと販売価格の下限を設定している為です。この金額が、自分の損益分岐点より上なのか下なのかを理解した上で、観察を行いましょう。

繰り返し出品者が在庫を補充しているようであれば、自身よりも低い掛け率で仕入れている可能性が高く交渉のチャンス!

一方で、居なくなれば損を出して売っていたことになり自分は最安値で仕入れていることが証明されます。

損益分岐点が大体わかっているので、

  • 『あ、今この人は損を出してまで売りにだしてる。少し待てば、価格は回復するかも』
  • 『損を出してるはずなのに、再入荷しているということは、自分の掛け率が一番下じゃない。交渉しよう

自身の持っている情報を上手く活用して、市場よりも有利な位置にポジションを取りましょう!

4.2.1 損益分岐点の考え方を使って他の人の仕入原価を予測

計算のポイントは、”出品者誰しもが絶対に一緒な部分”と”それ以外の部分”に分けることです。まず、一緒の部分は、FBAシミュレーターで算出します。※FBAシミュレーター及びFBA販売手数料の解説はこちら

出品者誰しもが絶対に一緒な部分
  1. 販売価格
  2. Amazon販売手数料
《4.2.1 FBAシミュレーター例》
  1. 販売価格 → 2,160円
  2. Amazon販売手数料 → 238円 (出品手数料) + 514円(出荷手数料)+ 45円 (在庫保管料) = 797円

次に、販売価格引くAmazon販売手数料を計算します (2,160円 – 797円 = 1,363円)。

1,363円の意味は、「それ例外の部分」の合計額です。

それ以外の部分
  1. 仕入原価
  2. 倉庫への配送料
  3. 利益

ここからが、ざっくり計算の部分になります。

仮に、今の販売価格が出品者の損益分岐点だった場合 (= 利益0円だった場合)、

  1. 仕入原価 → ??円
  2. 倉庫への配送料 → ??円
  3. 利益 → 0円

→ 仕入原価 + 倉庫への配送料 = 1,363円となります。

配送料は人によって大きく異なりますが、1kg当たり15-20円程の計算がいい線だと思います。

  1. 仕入原価 → ??円
  2. 倉庫への配送料 → 52.5円 (※3kg商品)
  3. 利益 → 0円

→  1,363円 – 52.5円 -0円で、仕入原価が1,310.5円だということがわかります。

2,160円が損益分岐点の出品者の仕入原価は1,310.5円だとわかりました。

ただ、リピートで販売している(在庫が今の価格でも補充される場合)人は、この価格でも利益がでていると推測できます。利益0円なのに売り続けるのは、考えずらい。

5%利益だった場合は、1,202円が仕入原価で108円が利益。

10%利益だった場合は、1,179.45円が仕入原価で131円が利益。

最後に、この仕入原価が自分の仕入原価と比較して、高いのか低いのかを確認し、

その後、今の販売価格で販売している人は在庫を補充するのかを監視します。

  1. 自分の仕入原価より高くて、補充する → 自分の方が優位なポジション
  2. 自分の仕入原価より高くて、補充しない → 自分の方が優位なポジション
  3. 自分の仕入原価より低くて、補充する → 仕入先の開拓が必要・交渉等の余地あり
  4. 自分の仕入原価より低くて、補充しない → 無視 (損切の可能性大) 

以上が、仕入原価予想から導き出せる行動でした。

4.3 次の損失を未然に回避

必ず防げるわけではありませんが、少しでも事前に対策を講じることができれば、最終的に全体で見れば黒字で終われる可能性が上がります。

各商品レベルで見れば損失が出てしまうケースも少なくありませんが、全体をプラスで終える為の方法を2つほど紹介していきます。

4.3.1 崩壊の起点となった出品者の特定

一度価格が下がる起点となった人は、ほぼ間違いなく同じことを繰り返します。

同様に取り扱っている他の商品でも下げる可能性が高く、ブラックリストに入れるべきでしょう。

仕入れる前段階であれば、ブラックリストに載っている出品者が販売していないか。仕入れた後であれば、要注意で価格の監視をする必要が出てきそうです。

一番のオススメは、同じ商品を取り扱わないことです。せっかく見つけた商品なのに勿体ないと感じるかもしれませんが、利益がでなかったら意味がありません。

出品者のストアフロントへ行けば、取扱商品が全部確認できるので必要があれば確認してください。

下落の起点となった出品者を特定するのは、非常に難しいですがKeepaを使えばごく稀に見つけ出すことができます。

商品ページを開き、価格推移があるグラフの所でData>Offersが選択できます。

すると、下記のような出品者事のデータが見れます。

  • オレンジの線が価格の推移
  • 青線が在庫の推移

オレンジの線を確認するとどのタイミングで価格が下がっているのが把握できるので、どの出品者が「最初に」下げたか確認してみましょう。

《図4.3.1.1 Keepa Data Offers》

《図4.3.1.1 Keepa Data Offers》で最初に価格を下げた人を確認する以外には、”在庫の補充”(青線)も判断材料になります。

価格が下がったのに在庫を補充しているということは、おそらくまだ利益がでる値段で仕入れているので下落前の価格にはしばらくは戻らないかもと読み取れます。

4.3.2 商品選定で勝負は決まる!

価格変動が激しい商品は主にトレンド商品(PS5やスイッチ等)が多く、プレミアがついている商品が大半。

仕入方法を工夫 + 素早く捌けるのであれば利益が得られるとは思いますがリスクは非常に高い。

月利10万-50万円でよければ、トレンド商品を追っかける必要はありません。

リスクを適度に抑えて、 安定的に仕入・収益が上がる商品をはじめから選ぶことで「後」が楽になります。

イッチー
イッチー

無限に働き続ける方法は、若いうちはいいけど私のようなオヤジには非常に辛い・・・だからこそ、追加でお金がかからず、人を雇わないでも”ほぼ自動”で回る仕組みの構築が不可欠でした。

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今後も物販が継続しやすいようビジネスを構築していきましょう!

5. 【まとめ】価格変動が激しい原因は、相乗り販売とカートボックス

今回は、Amazonで価格変動が激しい原因及び対策について解説いたしました。

まとめ
  • 激しい価格変動を引き起こすAmazon販売プラットフォームのカラクリ
    1. カートボックス
    2. パイを取り合う相乗り販売

  • 価格推移をグラフで可視化する方法
    1. 掲載開始から現在までの推移がわかる
    2. 在庫切れ期間がわかる
    3. 底がわかる
    4. 買い時が予測できる

  • 価格変動が激しい時に考えるべきこと
    1. 機会損失(商品回転率への影響)の可能性

  • 価格変動が激しい時に取るべき行動
    1. メーカーとのコミュニケーション
    2. 他の出品者の損益分岐点を把握
      • 他の出品者の仕入原価の予測
    3. 次の損失を未然に回避
      • 崩壊の起点となった出品者の特定
      • 商品選定で勝負は決まる!

少しでも、参考になった話があれば幸いです。

それでは、また会える日まで!!

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